校長からのメッセージ
新たな時代にふさわしい、
時代のニーズを受け止める栄養士を育成します。
「食」は人間が生きていくうえで必要不可欠な生活要因です。「食」を通じて自らの健康や多くの人の健康を考えることは、社会全体の幸福につながります。栄養士の仕事は、この「社会全体を幸福にする」という大きな使命を担っており、やりがいのある仕事です。
今、日本の食文化は空前の大ブームを迎えています。テレビ・雑誌などで食べ物の話題が出ない日はありません。和食はもちろん、世界各地の特色ある料理が今や町々のお店で楽しめる時代になりました。おいしいものが豊富に並び、食べることが生活を楽しませ、より豊かにするものに変化しています。
しかしながらおいしいものを追求するあまり、「食べ過ぎ」「好き嫌い」「偏食」などさまざまな弊害を生じさせていることも事実です。バランスの崩れた食生活が健康を害する要因になっていることが多々あります。
我が国では、最近になり2人に1人が「がん」になると報告されています。現在そのなかでも大腸がんの発生率が急増しています。その原因の1つに、食生活の「欧米化」が報告されています。我々の食文化、食べ方に警鐘が鳴っているのではないでしょうか。
栄養学は、まさにバランスのとれた食生活を考え、実践していくことにあり、年齢・集団・環境に応じた健康生活を考えていく学問です。「生活習慣病をいかに少なくしていくか」という国家的な課題に対して、「栄養バランスを考えた健康的な食生活」は、その解決に大きく寄与するものと言えます。さまざまな職場で活躍する栄養士のみなさんは、少なからずもこのことを大きなミッションとして、毎日の業務に取り組んでいるに違いありません。
最後に、本校が大切にしていることがあります。それは人間性を大事にするということです。豊かな心、正直な心があってこそ「食」は輝きます。栄養の知識や技能を身につけるとともに、教師や仲間とのコミュニケーションなど、心が通じ合う毎日があるのも本校の特色です。新たな時代にふさわしい、時代のニーズを受け止める栄養士の育成に我々は全力を注ぎます。
武蔵野栄養専門学校 校長
森 志麻乃
Shimano Mori